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Vol.183 カリエールの使用により埋伏犬歯を萌出させ良好な咬合を獲得できた症例

2025/06/24

カリエールモーションを用いた矯正治療とは、クラスⅡ(出っ歯)と呼ばれる臼歯(奥歯)関係を最初の3~6ヶ月でクラスI(正常な噛み合わせ)に是正し、その後、ワイヤーに変更して歯を並べて終了するという画期的な治療法です。カリエールを使用することで以下の点が期待できます。
①非抜歯矯正
②治療期間の短縮
③審美性と機能性に優れた治療
④矯正治療のストレス軽減

今回の症例は、12歳の女子で、歯並びの悪さを主訴に来院されました。右側犬歯の萌出スペースがなくなっており、犬歯が埋まっている状況でした。臼歯(奥歯)の噛み合わせをみるとクラスⅡ状態を呈しており、矯正をする場合、小臼歯抜歯の可否を検討しますが、12歳の患者様は第二次成長期が始まったばかりで、柔軟な顎骨であり矯正治療における十分な歯の移動が期待できます。そのため非抜歯にて矯正治療を開始することとしました。
最初にカリエールモーションを使用してもらい、想定していた後方移動が行えて、クラスIの咬合に構築できました。そうすることで犬歯部にスペースが生じて、歯が萌出してきました。その後、ブラケットを装着して上下の歯列を整えて矯正治療を終了しました。治療開始から22ヶ月という期間で非抜歯にて美しい歯並びを得ることができました。

カリエールは小臼歯から大臼歯を一塊として歯列全体を後方に動かすことで、スピーディーかつ非抜歯にて機能的な咬合を獲得できる優れた矯正装置です。

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年齢・性別
10代 女性
治療期間
22ヶ月
抜歯
なし
治療費
85万
治療内容
カリエールモーションを用いた非抜歯矯正治療
施術の副作用(リスク)
歯を動かすことによる痛み、許容範囲外の歯根吸収、稀に歯髄壊死や顎関節症を引き起こす、治療後の過度な後戻りなど。