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No.37「交叉咬合の矯正治療について」

2013/04/04

Question

前歯の左半分が上下反対にかみ合っているため、すぐに唇や舌を噛んで口内炎になってしまい痛くてたまりません。矯正治療は高額と聞きますが、治るものなら治したいです。また、矯正治療以外でも治す方法があれば教えてください。

Answer

このような咬合状態を専門用語で交叉咬合と言います。交叉咬合とは、「数歯にわたり上下歯列の歯が反対にかみ合っている状態」。また、その交叉咬合の状態が奥歯なのか、前歯なのか、片側性なのか、両側性なのかによっても治療方針が異なってきます。質問者さんの場合は前歯部交叉咬合と考えられます。

交叉咬合の問題点として、①正面からみるとアゴが曲がって見える。②顎関節にもズレが生じて顎関節症を引き起こしやすい。③唇や粘膜、舌を噛みやすい。④しゃべり方に特徴が現れる。などが挙げられます。

交叉咬合の治療法は、矯正治療により歯を移動して良好な咬合状態を得ることが第一選択となります。また、整体やマッサージで治したり、歯を削って治そうと考えても根本的な改善にはならず、将来の歯の寿命や顎関節に悪影響を与えかねません。つまり、矯正治療は原因療法(根本的処置)で、それ以外の治療法は対症療法(緩和処置)と考えます。

矯正治療の費用が高額なのは、保険適応外ということもありますが、全ての歯をコントロールしてかみ合わせを治す治療となるため、高度な治療技術と経験が必要となるためです。さらにすべて自分の歯でしっかり噛めるようになる矯正治療は審美的改善だけでなく、虫歯や歯周病の予防にも繋がり、すべての歯の寿命を確実に長くします。

入れ歯ではなく一生使っていきたい大切な自分の歯。その歯を健康に維持できる矯正費用は妥当ではないかと考えます。  

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