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No.65「口腔周囲筋の役割」について

2015/08/22

歯並びを治したくて訪れた矯正歯科で、歯を動かすより先に、『口腔周囲組織の筋肉トレーニングをしてください』と言われたら、あなたはどう思われますか?実は、歯並びを治そうとすれば、まず歯の矯正をするよりも、口唇の筋肉を鍛えたり、舌の正しい位置を覚えてもらう事の方がむしろ先決である場合が多くあります。

 例えば、いつもお口がポカンと開いている人に出っ歯の人が多いと思ったことはありませんか?口唇は本来、歯が前方に飛び出すのを防いでいるのですが、口唇の力が弱く締まりが悪くなると、歯は舌に押されるがままになり、だんだん前に飛び出していきます。いったん歯が飛び出すと、口唇が閉じずらくなるので、ますます歯が飛び出すといった悪循環におちいります。

 また、口唇の力が弱い人は、いつも口がポカンと開いており、たいてい口呼吸をしています。本来、人は鼻呼吸をするのが正常なのですが、口呼吸をすると汚れた空気を直接のどから取り込むため、扁桃腺が腫れたり、風邪をひきやすくなります。つまり、正しく口を閉じて鼻呼吸することが、歯並びだけでなく身体の健康においても非常に大事なのです。

 口唇をしっかりと閉じ、それと同時に舌が持ち上がって正しい位置に触れていることが、良好な歯列や顔面の形成上、そして鼻呼吸の獲得上とても重要なのです。また、口腔周囲筋の乱れが歯列不正の原因になっているということは、この原因を除去しない限り、歯並びの改善は非常に難しいのです。また、何とか治ってもすぐに再発する恐れがあるのです。

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