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Vol.146 カリエールを用いた非抜歯矯正治療 No.4

2022/05/20

カリエールを用いた矯正治療とは、クラスⅡ(出っ歯)と呼ばれる臼歯関係を最初の3~6ヶ月でクラスI(正常な噛み合わせ)に是正し、その後、ブラケットにて歯を並べて終了するという画期的な治療法です。

カリエールを使用することで以下の点が期待できます。
①非抜歯矯正
②治療期間の大幅な短縮
③審美性と機能性に優れた治療結果
④矯正治療のストレス軽減

今回の症例は、14歳の男性で、上顎前突と前歯のデコボコを主訴に来院されました。臼歯関係でみると、これほどシビアなクラスⅡを呈していれば、上顎小臼歯を抜歯して、フルクラスⅡで治療終了するのが一般的な治療法と考えます。
シビアなクラスⅡですが、14歳の患者様は成長期です。まだ骨化しておらず柔軟な顎骨であるため、相当量の遠心移動を期待して非抜歯にて治療を行うこととしました。

カリエールを7ヶ月間使用して、想定していた4〜5㎜の遠心移動が行えて、理想的なクラスIに構築できました。その後ブラケットを7ヶ月間装着して歯列を整えて矯正治療を終了しました。なんと治療開始から14ヶ月というスピードで非抜歯にて美しい歯並びを手に入れることができました。
カリエールは歯列全体を後ろに動かすことで、前歯の前突感が軽減でき、なおかつ理想的な咬合も獲得できる唯一の治療法と考えます。

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年齢・性別
14歳 男性
治療期間
14ヶ月
抜歯
非抜歯
治療費
80万円
治療内容
全顎矯正治療
施術の副作用(リスク)
歯を動かすことによる痛み、許容範囲外の歯根吸収、稀に歯髄壊死や顎関節症を引き起こす、治療後の過度な後戻りなど。