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Vol.145 Ⅲ級カリエールを用いた 片側クラスⅢ症例

2022/04/20

 カリエールを用いた矯正治療では、以前、クラスⅡ症例(出っ歯)を何度かご紹介しましたが、クラスⅢ症例(受け口)でも治療が可能です。クラスⅡ症例と治療法は同様ですが、クラスⅢの場合、カリエールを下顎の歯に付けます。

 クラスⅢの噛み合わせを治療初期の3~6ヶ月でクラスI(正常な噛み合わせ)に是正し、その後ブラケットにて歯を並べて終了という画期的な治療法です。
 カリエールの効果として以下の点が期待できます。
①非抜歯矯正
②治療期間の大幅な短縮
③審美性と機能性に優れた治療結果
④矯正治療のストレス軽減

 今回の症例は右側のみ4ミリのズレを生じたクラスⅢのため、歯列が左右非対称となり、正中線の不一致と左側の交叉咬合がみられます。以前の私であれば、この類の歯並びはうまく治せませんでした。

 しかし、今の私にはカリエールがあります。カリエールを使えば、この類の症例も簡単に治せるであろうと期待できます。

 そこで患者様にカリエールを使用してもらいました。そうすると4ヶ月でクラスIになり、その後、10ヶ月間ブラケットを付けて矯正治療を終了しました。なんと治療開始から14ヶ月で矯正治療を終了し、美しい歯並びを手に入れることができました。

 今後もカリエールを積極的に使用し、患者様にご満足いただける治療結果となるよう最善を尽くして参ります。

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年齢・性別
25歳 女性
治療期間
14ヶ月
抜歯
非抜歯
治療費
80万円
治療内容
全顎矯正治療
施術の副作用(リスク)
歯を動かすことによる痛み、許容範囲外の歯根吸収、稀に歯髄壊死や顎関節症を引き起こす、治療後の過度な後戻りなど。