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Vol.169 Angle Class IIを伴う上顎前突の 矯正治療について

2024/04/22

タイトルにあるAngle ClassⅡとは、「歯」のズレをみています。下顎の臼歯に対して上顎の臼歯が前方に位置している状態をいいます。
また上顎前突とは、「骨格」のズレをみています。上顎骨が下顎骨よりも前方(唇側︶に突出している状態をいいます。
このような歯並びを正常な歯並びに仕上げるのは非常に困難です。矯正医により治療法は様々ですが、私が考える最善の治療法として、①臼歯関係をclass Ⅱからclass Iに是正するためカリエールを使用します。②カリエール使用後、上下の前歯を後方に移動させるため、小臼歯を4本抜歯します。③抜歯後、マルチブラケットにて歯列全体を正していきます。この際にアンカースクリューを埋入した方がより確実な治療結果が期待できます。この①~③のステップを着実に遂行して、理想的な歯並びを手に入れるためには約3年間の治療期間が必要となります。
写真から分かるように、歯並びだけでなく横からみた口元の突出感も改善されました。小臼歯を抜歯して、前歯を下げることで口元はここまで変わります。上顎前突という骨格性の要素も通常の矯正治療で治すことが出来たと言えるでしょう。

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年齢・性別
21歳 女性
治療期間
36ヶ月
抜歯
小臼歯抜歯
治療費
80万
治療内容
全顎矯正
施術の副作用(リスク)
歯を動かすことによる痛み、許容範囲外の歯根吸収、稀に歯髄壊死や顎関節症を引き起こす、治療後の過度な後戻りなど。