Vol.171 上下前歯部叢生を伴う クラスⅠ症例
2024/06/24 叢生、乱杭歯、八重歯といった歯並びになってしまう原因は、顎骨と歯の大きさの不調和です。例えば、4人掛けのベンチ(顎骨)に6人(歯)が無理やり座っている状況です。
これを解決するためにはベンチから2人に降りてもらうしかありません。これと同様に、不正咬合を改善するためには歯を抜いてスペースを確保する必要があります。
今回の症例は、23歳・女性。下顎前歯1本が先天性欠如。右側第二大臼歯が噛み合っていないハサミ状咬合となっています。臼歯(奥歯)は、クラスIという正常な上下の位置関係を呈していますが、上下前歯部はシビアな叢生です。
この場合、上下左右の小臼歯4本抜歯を行って、クラスⅠの臼歯関係を崩さないように前歯を並べていきます。右側第二大臼歯のハサミ状咬合は是正しずらいため、そのままとしました。
2年間の治療期間を終えて、叢生は完全になくなり、理想的な歯並びになりました。
- 年齢・性別
- 23歳 女性
- 治療期間
- 24ヶ月
- 抜歯
- 上下左右の小臼歯
- 治療費
- 80万
- 治療内容
- 全顎矯正
- 施術の副作用(リスク)
- 歯を動かすことによる痛み、許容範囲外の歯根吸収、稀に歯髄壊死や顎関節症を引き起こす、治療後の過度な後戻りなど。