No.97 上下顎前突の治療
2018/04/22今回の患者様は、前歯の割れた被せを治したい(画像1)とのことで来院されましたが、上下顎前突を治す矯正治療の提案も合わせて行ったところ、「歯並びが治せるとは思わなかった。治せるなら治したい」。とおっしゃっていただいたため、矯正治療を開始することとしました。
【上下顎前突とは?】
上下の前歯が前方に突き出しており、常に口が開いている状態を上下顎前突といいます。上下顎前突の横顔は、E-ラインから大きく口元が飛び出しているのがわかります。(画像2)。そのため、下顎が後退し、鼻は上向きとなり審美性に良好とはいえません。
【上下顎前突の矯正治療】
上下顎前突は矯正治療で治りますが、E-ライン改善のため、上下左右の小臼歯を4本抜歯する必要があります(画像3)。抜歯後、矯正器具をつけて、スタートします。2~3年かけてじっくりゆっくりと歯を動かし、理想的な歯並びにもっていきます。
【上下顎前突の治療後】
上下前歯を後退させたことにより自然と口が閉じられるようになり、口元の突出感はなくなり、E-ラインも良好です(画像4)。矯正治療後に、主訴であった前歯の被せをオールセラミックス冠にしました(画像5)。
初診時年齢:37歳
性 別:女性
矯正治療期間:2年6か月
矯正料金:65万円(検査料・診断料込)
前歯のオールセラミックス冠:16万円(2本分)
- 年齢・性別
- 37歳 女性
- 治療期間
- 30ヶ月
- 抜歯
- 上下左右4番
- 治療費
- 矯正治療65万円 補綴治療16万円
- 治療内容
- 全顎矯正治療及び前歯部補綴処置
- 施術の副作用(リスク)
- 歯を動かすことによる痛み、許容範囲外の歯根吸収、稀に歯髄壊死や顎関節症を引き起こす、治療後の過度な後戻りなど。