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ぷれすしーど掲載記事
2015.04.13
No.61 「親知らず」を有効活用した矯正治療
「親知らず」とは20歳前後で生えてくる最後の永久歯(第三大臼歯)で、前歯から数えて8番目に位置するため、私たちは通称「8番」と呼びます。
現代人の顎は小さく8番が萌出できるスペースがないため、骨に埋まったまま生えてこないか、生えてきても斜めに生えて虫歯や歯周病に侵されてしまうので、通常は抜歯してしまう事が殆どです。
しかし、今回は矯正治療によって8番を有効活用できた症例をご紹介いたします。
患者様は咬み合わせに大事な7番目の歯がひどい虫歯に侵され、保存不可能となり抜歯を余儀なくされました。通常であれば、失った7番の代わりとなる治療方法として、ブリッジ・部分義歯・インプラントなどが挙げられますが、どれも人工補綴物のため、天然歯には敵いません。
患者様は7番の後ろに8番が生えていました。通常は抜歯する事が多い8番ですが、その8番を矯正治療によって7番の位置まで引っ張っていき、問題なく機能させることに成功しました。天然歯を移動させ、再利用できるのも矯正治療の大きな魅力の一つと言えます。