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No.1 矯正治療における抜歯の基準

2010/04/09

Question

20歳、女性です。歯並びが悪いため矯正治療の相談に行ったところ、歯を抜いて治療することを勧められました。抜かないと治らないものなのでしょうか?

Answer

近年、抜かない矯正治療(非抜歯)という広告をよく見かけますが、抜歯しないことが良い矯正治療、腕のいい矯正歯科医というわけではありません。しかし、抜歯が必要と言われた患者様にしてみると、健全な歯を何とか抜かないで済ますことは出来ないものか?と考えるのは当然のことと思います。

アゴと歯の大きさの不調和が原因となり、歯のデコボコは生じます。例えば、5人掛けのベンチに7人が窮屈に座っている状態で、これを改善するためには2人立ってもらうか、ベンチ自体を大きくしなければなりません。矯正治療もこれと同じことが言えます。

矯正歯科医はデコボコの歯並びでも抜かないで治す治療技術を身につけています。しかし、かなりシビアなデコボコの歯並びにおいて抜歯をせずに無理やり並べた矯正では、良好なかみ合わせ、バランスのよい口元は得られにくく、不安定な歯並びのため、もとの状態に戻りやすいというデメリットがあります。またアゴや歯列が狭い方は、広げてあげることで抜歯をせずに済む場合もありますが、すべてに適応できるはずもありません。

結論として、抜歯をする矯正のほうが、抜歯をしない矯正よりも遥かにメリットがあると考えられる場合に矯正歯科医は抜歯をオススメしていると言うことになります。

当院では、患者様の歯並びの状態をしっかり検査して、どうすれば最も良い歯並び、かみ合わせ、美しい口もとが得られるか抜歯の必要性も含めて検討していきます。そして最良の方法を患者様と相談しながら決定してまいります。