ぷれすしーど掲載記事

ふかつ歯科・矯正歯科HOMEぷれすしーど掲載記事No.4 上顎前突(出っ歯)の矯正治療について

No.4 上顎前突(出っ歯)の矯正治療について

2010/07/09

Question

10歳の息子ですが、自然に口を閉じることが出来ないほどの出っ歯で、矯正治療を考えております。いつから始めたらよいのか?どのような治療になるのか?そのままにしておくとどうなるか?教えてください。

Answer

出っ歯は矯正学的に上顎前突といいます(画像1)。上アゴが突き出た特徴的な顔つきをしています(画像2)。

上顎前突、上アゴが突き出た特徴的な顔つき

・いつから始めたらよいのか?

始める時期としては今から始めるのが理想です。10歳であれば、アゴの成長コントロールが可能な時期だからです。

・どのような治療になるのか?

まず、取り外し式の装置を使って上下のアゴのバランスを改善していきます。それから、すべて永久歯に生え変わる12歳頃より本格的な矯正治療が必要になります。シビアな上顎前突の場合は、良好なかみ合わせと美しい口元を得るために、上下4本もしくは上2本の小臼歯を抜歯して治療を行うことがあります。

・そのままにしておくとどうなるか?

上下のアゴのバランスが不良な状況が続くため、成長が終了する頃には重度の上顎前突となっていることがあります。この場合、矯正治療と併用して手術によりアゴを切ってバランスを整えるという選択肢もでてきます。また、上顎前突は口が閉じにくいため、自然と口が開いた状態となり鼻疾患の有無に関わらず、口で呼吸をしていることがよくあります。口呼吸は口の周りの筋肉の機能を低下させ、不正なかみ合わせをさらに悪化させます。そして、常に口が乾燥した状態になるため、唾液による自浄作用がなくなり虫歯や歯周病になりやすくなってしまいます。

上顎前突の矯正治療は、見た目を美しく、さらに機能的な問題も改善できる価値ある治療です。上顎前突が気になる方は、お気軽に矯正専門医にご相談下さい。