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No.136 開咬と交叉咬合を伴った矯正治療

2021/07/20

 「交叉咬合」とは、上下の歯を噛み合わせた時に、歯列のどこかが交叉に噛んでいる状態で、それが臼歯部(奥歯)の場合、歯列全体が左右どちらかにズレてしまいます。ひどい場合は顎までも歪み、顎関節症を引き起こす原因となります。

 「開咬」とは、上下の歯が噛み合わずに開いている状態をいい、前歯部開咬の場合、前歯で食物を咬み切ることができません。また、空気が漏れるため発音も不明瞭となってしまったり、舌癖といった口腔周囲筋の乱れも生じます。

 今回の患者様は24歳女性で、右側の交叉咬合を伴う開咬を主訴に来院されました。

 凸凹の激しい歯並びのため、小臼歯抜歯を行い、交叉咬合を改善すべく歯列を広げる拡大装置を口蓋に装着しました。開咬は、上下の歯にゴム掛けをしてもらい徐々に閉鎖していきました。

 約2年間で理想的な歯並びになりましたが、この患者様のように開咬と交叉咬合が混在していることはよくあり、さらにプラスαの要素が混じった不正咬合というのも珍しくありません。

 私は矯正治療を20年近くやってきましたが、個々で歯並びは全く違って、治療法も単一的に治せるわけもなく、やればやるほど矯正治療は奥が深い学問だと痛感しております。

 これからも患者様にご満足いただける治療結果が得られるよう最善を尽くして参ります。

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年齢・性別
24歳 女性
治療期間
30ヶ月
抜歯
上下左右4番
治療費
80万円
治療内容
全顎矯正治療
施術の副作用(リスク)
歯を動かすことによる痛み、許容範囲外の歯根吸収、稀に歯髄壊死や顎関節症を引き起こす、治療後の過度な後戻りなど。