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Vol.148 カリエールを用いた 非抜歯矯正治療No.5

2022/07/19

 カリエールを用いた矯正治療とは、クラスⅡ(出っ歯)と呼ばれる臼歯関係を最初の3~6ヶ月でクラスI(正常な噛み合わせ)に是正し、その後、ブラケットにて歯を並べて終了するという画期的な治療法です。
 カリエールを使用することで以下の点が期待できます。

①非抜歯矯正
②治療期間の大幅な短縮
③審美性と機能性に優れた治療結果
④矯正治療のストレス軽減

 今回の症例は、24歳の女性で、上顎右側の八重歯を主訴に来院されました。
 私が患者様に提示した最初の治療法は、上下4本の小臼歯抜歯でした。八重歯を治すには小臼歯を抜歯するのがベターな治療法だと考えたからです。

 しかし、右側の八重歯以外にはガタつきはみられず、この類の歯列不正は小臼歯を抜歯をすることで治療が難しくなり、治療期間も2.5~3年と長期に渡ります。
 そこでいきなり抜歯するのではなく、カリエールに期待を込めた非抜歯矯正に挑戦することとしました。
 八重歯のある右側にカリエールを装着し、4ヶ月間ゴムかけを頑張ってもらった結果、想定していた5㎜の遠心移動が行えて、臼歯関係はクラスⅡからクラスIに是正できました。

 その後、ブラケットを12か月装着して歯列全体を整えて矯正治療を終了しました。なんと非抜歯にて治療開始から16ヶ月というスピードで美しい歯並びを手に入れることができました。

症例-01.png

年齢・性別
24歳 女性
治療期間
16ヶ月
抜歯
非抜歯
治療費
80万円
治療内容
全顎矯正治療
施術の副作用(リスク)
歯を動かすことによる痛み、許容範囲外の歯根吸収、稀に歯髄壊死や顎関節症を引き起こす、治療後の過度な後戻りなど。